「ChatGPTが古い営業時間を案内している」「Geminiに、現在は提供していないサービスがあると説明された」と気づいたとき、AIへ何を申請すれば修正できるのか分からない方も多いでしょう。
結論からお伝えすると、最初に行うべきことはAIへ削除を依頼することではありません。回答の引用元や関連情報を確認し、誤情報がどこから生じたかを切り分ける必要があります。
AI回答の内容だけを書き換える一般的な管理画面が、企業ごとに用意されているわけではありません。公式サイトやGoogleビジネスプロフィール、予約サイトなどの情報を正しく更新し、AIや検索サービスが確認できる状態にすることが基本です。
ただし、情報を修正しても、すべてのAI回答へ直ちに反映されるとは限りません。質問文、日時、検索機能、引用元などを記録し、経過を確認してください。
誤情報には3つの主な発生パターンがある
AI回答に誤りがあった場合、次の3つに分けて考えると対応しやすくなります。
公式サイトの情報が古い
公式サイト自体に旧料金や移転前の住所が残っているケースです。AI以前に、利用者も誤認する状態なので最優先で修正します。
よくある例は次のとおりです。
- トップページは更新したが、FAQに旧料金が残っている
- 店舗ページと会社概要で営業時間が異なる
- 終了したサービスのページが公開されたまま
- PDF、画像、過去のお知らせに古い条件が残っている
- 構造化データだけが更新されていない
第三者サイトの情報が古い
公式サイトは正しくても、予約サイト、比較サイト、地図、自治体、業界団体、過去の記事などに旧情報が残っているケースです。
OpenAIのChatGPT検索に関する公式資料では、ChatGPT Searchが質問を検索語へ書き換え、第三者の検索プロバイダーを利用する場合があると説明しています。そのため、公式サイト以外の情報源が引用されていないかも確認します。
情報源は正しいがAIの説明が誤っている
引用元には正しい情報があるものの、AIが条件を混同したり、別店舗の情報と結び付けたりする場合もあります。
このケースでは、利用画面にフィードバック機能があれば回答と理由を送ります。ただし、それだけで将来の回答が修正されるとは限らないため、公式ページの説明が誤解されにくいかも確認してください。
自社の誤情報を修正する7ステップ
1.回答をそのまま記録する
まず、修正前の状態を保存します。
- 質問文
- 回答全文
- 実行日時
- 使用したAI・モデル
- 一般画面またはAPI
- Web検索機能の有無
- アカウントや地域の条件
- 引用元・参照リンク
- 誤っている箇所
- 正しい情報と根拠
画面のスクリーンショットだけでなく、質問と回答を文字でも残してください。後日再確認するときに、何が変わったのか比較しやすくなります。
2.引用元と情報の発生源を確認する
ChatGPTで検索を利用した回答では、本文中の引用や「Sources」から参照ページを確認できる場合があります。
引用されたページを開き、次のどれに当てはまるか判断します。
- 引用元そのものが間違っている
- 引用元は古いが、当時は正しかった
- 引用元は正しいが、AIが誤って要約している
- 引用元が表示されず、発生源を特定できない
引用元が表示されない場合は、企業名と誤情報を組み合わせて通常のWeb検索も行います。例えば「施設名 旧営業時間」「会社名 旧住所」のように検索し、同じ情報を掲載しているページを探します。
3.公式サイトを正しい情報の基準にする
公式サイト内で説明が統一されているか確認します。
- 会社概要
- 店舗・施設情報
- サービスページ
- 料金ページ
- FAQ
- 利用規約
- お知らせ
- 構造化データ
- ダウンロード用PDF
営業時間を修正する場合、「営業時間は9時から18時です」だけでなく、定休日、最終受付、臨時営業の確認方法まで書くと誤解を減らせます。
更新日を表示できる内容では、「2026年8月10日確認」などの確認日を添える方法もあります。ただし、すべてのページへ機械的に日付を追加する必要はありません。変更されやすい情報を優先してください。
営業時間の誤情報を整理する場合は、店舗の営業時間情報をそろえる手順も合わせて確認すると、公式サイトと外部情報の更新箇所を整理しやすくなります。
4.Googleビジネスプロフィールなどを更新する
店舗や施設の場合は、Googleビジネスプロフィールの公式ヘルプを参照し、住所、営業時間、電話番号、WebサイトURLなどを実際の情報と一致させます。
Googleは、確認済みのビジネスプロフィールで住所、営業時間、連絡先、写真などを編集できると案内しています。企業名には実際に使用している名称を登録し、検索語を不自然に追加しないようにします。
そのほか、次の情報源も確認してください。
- 予約・販売サイト
- 自治体や観光協会
- 業界団体
- 地域メディア
- 比較サイト
- SNSプロフィール
- プレスリリース
- 取引先の紹介ページ
自分で編集できない第三者サイトには、該当URL、誤っている文章、正しい情報、公式ページのURLを添えて修正を依頼します。
5.検索サービスが再取得できる状態にする
公式サイトを修正したら、ページが外部から確認できるかを点検します。
- ログインしないと閲覧できない状態ではないか
noindexが設定されていないかrobots.txtで必要なクローラーを遮断していないか- JavaScriptの不具合で本文が表示されない状態ではないか
- 古いURLから新しいURLへ適切に転送されているか
- XMLサイトマップが更新されているか
OpenAIのクローラー公式資料では、公開ページをChatGPT検索の要約やスニペットへ含められる状態にするには、OAI-SearchBotをブロックしないよう案内しています。GPTBotとは役割が異なるため、robots.txtの設定を分けて確認してください。
6.再クロールを申請する
自社が管理するページは、Googleの再クロールに関する公式資料を参照し、Search ConsoleのURL検査から再クロールを依頼できます。
Googleによると、クロールには数日から数週間かかる場合があり、同じURLへ繰り返し申請しても早くなるわけではありません。また、再クロールを申請しても、検索結果への即時反映は保証されません。
第三者サイトから古い内容が削除されたのにGoogle検索へ古い説明が残っている場合は、Googleの「古いコンテンツの更新」に関する公式ヘルプで利用条件を確認してください。
ただし、このツールは元ページを修正するものではありません。掲載元に古い内容が残っている場合は、先に掲載元へ修正を依頼してください。
7.同じ条件と別の条件で再確認する
修正後は、最初に記録した質問を使って再確認します。
さらに、次のような質問も追加してください。
- 「○○の現在の営業時間は?」
- 「○○の最新料金を公式情報から確認して」
- 「○○は現在も△△サービスを提供していますか?」
- 「○○の所在地と最寄り駅を教えて」
1回だけで判断せず、複数の日時とAIで確認します。回答が直ったかだけでなく、引用元が公式サイトへ変わったか、別の誤情報が発生していないかも確認してください。
修正の優先順位は影響度で決める
複数の誤情報が見つかった場合は、次の順番を目安にします。
- 安全、健康、法律に関わる誤情報
- 料金、契約、キャンセル条件
- 営業時間、休業日、所在地
- 予約方法、対応地域、利用条件
- サービス内容や設備
- 紹介文の細かな表現
重大な誤情報については、AI回答の修正を待つだけでは不十分です。公式サイトのお知らせ、予約者への連絡、関係する掲載先への修正依頼など、利用者へ直接伝える対応も検討してください。
個人情報、名誉毀損、著作権など法的な問題を含む場合は、通常の情報更新とは分け、各サービスの報告窓口や専門家へ相談します。
よくある誤解
公式サイトを直せばすぐに全AIへ反映される
再取得や回答生成には時間差があります。各AIが同じ情報源を使用しているとも限りません。
robots.txtを変更すれば誤情報が消える
クロールを禁止すると新しい情報も取得されにくくなります。古い情報を修正したい場合、正しい情報へアクセスできる状態を作ることが基本です。
AIの回答だけを削除申請すれば解決する
誤情報が外部サイトに残っていれば、別の回答や検索サービスで再び使用される可能性があります。元の情報源を確認してください。
1回直っていれば対応完了である
質問の表現や検索条件によって回答は変わります。指名質問と比較・推薦質問を分け、一定期間後にも再確認します。
まとめ
ChatGPTやGeminiに自社の誤情報が表示された場合は、回答だけを見るのではなく、引用元と情報の発生源を確認します。
実務では、次の順番で進めます。
- 回答と条件を記録する
- 引用元を確認する
- 公式サイトを修正する
- 外部掲載情報を更新する
- クロール可能な状態を確認する
- 再取得を促す
- 同じ条件で再調査する
自社や自施設がChatGPT・Geminiなどでどのように説明され、どの情報源が参照されているか、誤情報がないかを確認したい方は、AI BRAND CHECKをご利用ください。複数の質問とAI回答を調査し、表示状況、競合、引用元、誤情報、改善点を整理します。AIへの表示、回答修正、引用、推薦、順位改善、売上増加を保証するサービスではありません。
編集方針:本記事は、公開されている公式資料をもとに、AI BRAND CHECK運営者が独自に構成・解説しています。個別の出典を示した事実以外の確認手順・優先順位は、運営者による実務上の提案です。掲載内容は2026年9月2日時点の情報です。
参考情報
- Searching the web with ChatGPT(OpenAI、2026年9月2日確認)
- ビジネス プロフィールを編集する(Google Business Profile Help、2026年9月2日確認)
- Overview of OpenAI Crawlers(OpenAI、2026年9月2日確認)
- Ask Google to recrawl your URLs(Google Search Central、2026年9月2日確認)
- 古いコンテンツの更新ツール(Google Search Help、2026年9月2日確認)
