パソコンでは料金や対応範囲を確認できるのに、スマートフォンでは説明が短くなっている——その差は、読者の判断材料だけでなく、検索システムが取得できる情報にも影響し得ます。
結論は、重要情報を端末ごとに削らず、表示方法だけを調整することです。まず料金・サービス内容・対応地域・申込条件・FAQを比べ、次に見出し、メタ情報、構造化データ、画像、内部リンクを確認します。
ただし、内容を揃えても検索結果やAI機能への表示、順位、問い合わせ増加が保証されるわけではありません。本記事は公式資料に基づく一般的な整理であり、サイト固有の実装は制作会社や担当者と確認してください。
目次
なぜスマホ版の情報量を確認するのか
スマートフォンの画面は狭いため、説明を短くしたり、項目を折りたたんだりしたくなります。見せ方を簡潔にすること自体は問題ではありません。注意したいのは、パソコン版にある重要な事実をスマホ版から取り除くことです。
Googleのモバイルファースト インデックスに関する公式資料では、インデックス登録とランキングに、スマートフォン用エージェントでクロールしたモバイル版のコンテンツを使用すると説明されています。同資料は、モバイル版の主要コンテンツをパソコン版と同等にし、明確で意味のある見出しを使うことも案内しています。
この公式説明を踏まえると、スマホ版の情報不足は「画面デザインの問題」だけではなく、「どの情報が取得可能な状態で提供されているか」という情報設計の問題として確認する必要があります。ここでいう同等とは、レイアウトを完全に同じにすることではありません。読者が判断に使う内容と、その意味が端末によって欠けない状態を目指します。
最初に比べたい6つの項目
1. 料金・条件・対応範囲
料金、追加費用、最低利用条件、対応地域、営業時間、納期、予約方法などを比べます。スマホ版で「詳しくはお問い合わせください」だけに置き換わっていないか、注記が省かれていないかも確認します。
2. サービスの対象と対象外
何を提供し、何を提供しないのかが端末間で一致しているかを見ます。画像やアイコンだけで説明している箇所は、スマホで説明文そのものが消えていないか確認してください。
3. 見出しとFAQ
パソコン版の見出し、質問、回答がスマホ版にもあるかを比べます。Googleの公式資料では、スペースを確保するためにコンテンツをタブやアコーディオンへ移す方法が示されています。一方で、内容そのものを取り除かず、ユーザー操作がなければ読み込まれないメインコンテンツにしないことも案内されています。
4. タイトル・説明・robots設定
端末別のHTMLを配信している場合は、title要素とメタディスクリプションの内容を比べます。robotsのmetaタグも確認し、スマホ版だけにnoindexやnofollowが付いていないかを見ます。これらは、Googleの同じ公式資料で端末間の一致が推奨されている項目です。
5. 構造化データ
商品、パンくず、動画、記事などの構造化データを利用している場合は、モバイル版にも同じ種類と内容があるかを確認します。GoogleのAI機能とウェブサイトに関する公式資料でも、構造化データはページ上に見えるテキストと一致させることが案内されています。画面にない料金や条件を構造化データだけに残すのは避けます。
6. 画像・代替テキスト・内部リンク
重要な画像、代替テキスト、関連ページへのリンクがスマホ版でも残っているかを確認します。Googleのモバイル向け公式資料は、モバイル版でも説明となる代替テキストを用い、画像に関連するタイトルや周辺テキストの品質を保つよう案内しています。
小規模事業者向けの確認手順
すべてのページを一度に調べると、修正が止まりやすくなります。これらを踏まえ、本記事では次の順番を推奨します。以下は公式の必須手順ではなく、AI BRAND CHECK運営者による実務上の提案です。
- 優先ページを3〜5件選ぶ:トップページ、主力サービス、料金、店舗・対応地域、問い合わせ直前のページから始めます。
- 同じURLをパソコン幅とスマホ幅で開く:見た目だけでなく、掲載されている文章、注記、リンク先を左右に並べて確認します。
- 重要情報をページ内検索する:サービス名、料金、地域名、申込条件、よくある質問など、判断に必要な語句が両方に存在するかを確かめます。
- 折りたたみ部分を確認する:開いたときに内容が表示されるだけでなく、操作前からHTMLへ含まれているか、通信エラーで空にならないかを制作担当者と確認します。
- Search Consoleで公開URLを検査する:公開済みページについて、レンダリング結果、取得したHTML、読み込まれたリソースを確認します。
- 差分と担当を記録する:「欠落」「表現違い」「技術設定」の3種類に分け、修正日と確認担当を残します。
Google Search ConsoleのURL検査ツールに関する公式ヘルプでは、公開URLテストの詳細から、レンダリングされたページのスクリーンショット、未加工のHTML、HTTPヘッダー、JavaScriptコンソールの出力、読み込まれたリソースを確認できると説明されています。ただし、有効なテスト結果はインデックス登録や検索結果での表示を保証するものではありません。
修正の優先順位
実務上は、検索用の設定より先に、利用者の判断に必要な本文を揃えると整理しやすくなります。本記事では次の順番を推奨します。
- 事業上の重要事実:料金、対象、対象外、地域、日時、在庫・受付状況、申込条件
- 理解を助ける説明:見出し、手順、比較条件、FAQ、注意事項
- ページ間の移動:関連サービス、事例、運営者情報、問い合わせへの内部リンク
- 検索向けの整合:title要素、メタディスクリプション、robots設定、canonical、構造化データ
- 視覚情報:重要画像、代替テキスト、キャプション、周辺説明
GoogleのAI機能に関する公式資料では、AIによる概要やAIモードのためだけの特別な最適化は不要とされ、重要な内容をテキストで提示すること、クロールを許可すること、内部リンクから見つけやすくすることなど、通常のSEOの基本が引き続き重要と説明されています。したがって、「AI向けの隠し文章」を追加するのではなく、利用者にも見える重要情報を端末間で揃えることを優先します。
実装方法ごとの注意点
レスポンシブデザイン
同じURLと同じHTMLを配信し、画面幅で配置を変える方式です。Googleは、実装と維持が最も簡単な方式としてレスポンシブデザインを推奨しています。ただし、CSSで重要な要素をスマホ時だけ非表示にしていれば、見える情報には差が生まれます。画面幅ごとの非表示設定を確認してください。
動的な配信
同じURLでも端末に応じて異なるHTMLを返す方式です。本文、見出し、メタ情報、構造化データの差が生じやすいため、スマートフォンのユーザーエージェントで返される内容を制作担当者に確認してもらいます。
パソコン版とモバイル版でURLが異なる構成
対応するページが正しく結び付いているか、モバイル版だけエラーや不要なリダイレクトになっていないかを確認します。canonicalやalternate、robots.txtなどは実装を誤ると影響範囲が広いため、推測で変更せず、担当者へ新旧の対応表と設定内容を確認してください。
公開前後のチェックリスト
- 料金、サービス内容、対応地域、申込条件、FAQがスマホ版にもある
- スマホ版でも見出しの意味と順序が分かりやすい
- 重要情報が画像だけでなくテキストでも示されている
- 折りたたみ内の主要内容が操作時の追加読み込みだけに依存していない
- title要素、メタディスクリプション、robots設定が意図どおりである
- 構造化データが画面に見える内容と一致している
- 重要な画像、代替テキスト、内部リンクが端末によって欠けていない
- 公開URLテストでレンダリング結果と読み込み失敗のリソースを確認した
- 修正内容、確認日、担当者を記録した
このチェックは一度で終わりではありません。テーマ変更、ページビルダーの更新、料金改定、新しいFAQの追加など、表示内容が変わるタイミングで再確認すると差分を見つけやすくなります。確認頻度はサイトの更新量に合わせて決めてください。
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本記事は、公開されている公式資料をもとに、AI BRAND CHECK運営者が独自に構成・解説しています。個別の出典を示した事実以外の確認手順・優先順位は、運営者による実務上の提案です。掲載内容は記事作成日時点の情報です。
参考情報
- 「モバイルサイトとモバイルファースト インデックスに関するおすすめの方法」Google 検索セントラル(Google)、確認日:2026年9月24日
- 「URL 検査ツール」Search Console ヘルプ(Google)、確認日:2026年9月24日
- 「AI 機能とウェブサイト」Google 検索セントラル(Google)、確認日:2026年9月24日
